【用語】アクティビスト

【用語】

「アクティビスト」とは

株式を一定程度取得した上で、投資先企業の経営陣に対して効率的な経営を促し、企業価値の向上を目指す投資家のこと。

「アクティビスト」をもう少し詳しく

いわゆる「物言う株主」のことだ。

経営者が効率的な経営をしていない場合に、積極的に提言することでより効率的な経営をするよう働きかける。

一躍有名になったのは、2005年にTBS株を7.45%保有し、財務省関東財務局に株式大量保有報告書を提出したファンド(通称:村上ファンド)を指揮していた村上世彰氏だ。

結果として、村上ファンドはTBS株を売却し、100億円を超える売買差益を上げることになった。

あの時村上氏は何をしたのだろうか。

当時、上場企業の株は、企業の事業による利益水準をベースに判断されることが多くあった。

視聴率によって広告収入の売上げが決まるテレビ局の序列はフジテレビが首位で、日本テレビ、テレビ朝日、TBSの順番だった。

TBSの2005年3月期の決算内容は、売上3,017億円・当期純利益10億円であったため、利益率は0.3%しかないので、収益性は高いとは言えない状況だった。

しかし、村上氏はTBSの株を貸借対照表の視点から見ていた。

そしてTBSの株が割安に放置されていると考え、大量保有を進めたのだ。

村上氏が着目したのは、TBSが所有していた約1万坪の赤坂の土地だ。

都心の超一等地ではあったが、バブル崩壊以降、最高値である1990年の価格の7分の1程度になっており、どこまで下がるかわからない状況だったので、赤坂の土地の評価は低かった。

村上ファンドがTBS株を7.45%買い占めたのが発覚した後、村上氏はTBSに対して、保有するプロ野球球団「横浜ベイスターズ」の売却や経営陣による自社株買収(MBO)を提言したと発言し、同時に赤坂の土地の価値を強調した。

テレビ事業は赤坂でなくてもできるので、移転して赤坂の土地を切り売りすれば巨大なキャッシュになる。

土地を保有したままでも、より活用すれば不動産ビジネスがTBSの大きな収益の柱になり、時価評価された資産が貸借対照表に計上されれば純資産が増えることになる。

純資産が増えれば株価も必然的に上がっていく。

村上氏は、当時の株式価値は適切に評価されていないと訴えたのだ。

その後、わずかの間にTBS株が急騰したのを見て、村上ファンドは即座にTBS株を売り払い、100億円を超える売買差益を手にすることになった。

上記のプロセスを見れば、村上氏が守銭奴のようにも映るかもしれないが、そうではない。

当時の日本の上場企業は、海外に比べて企業同士の株式持ち合いが多く、お互いに経営について口を出さないことが暗黙の了解となっていた。

それが当たり前となってしまえば、場合によっては投資効率が高まらず、証券市場で普通に株式売買をしている投資家達が割を食ってしまう状況だったのだ。

村上ファンド は、このような状況を指摘することで問題提起を行い、現在の日本の証券市場は世界水準に近付いたとも言われている。

「アクティビスト」に関する雑記

損益計算書だけを見ていては分からない価値を貸借対照表から村上氏は導き出したことで、大きな売買利益を得ることができた。

“人と違う視点を持つ”ということは重要だと改めて感じられる。

現在、村上氏は金銭教育にも力を入れており、考え方に触れると学ぶことも多い。

「アクティビスト」の参考資料

  • サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編
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