2025年4月13日、「RRR ビハインド&ビヨンド」を109シネマズプレミアム新宿で鑑賞してきました。インド映画『RRR』を10回映画館で鑑賞したファンとして、このドキュメンタリーは観てよかったと思える一本でした。ここでは、その鑑賞体験と作品の魅力を紹介します。

映画『RRR』の舞台裏を深掘り
「RRR ビハインド&ビヨンド」は、2022年に公開されたインド映画『RRR』の制作過程を記録したドキュメンタリーです。監督のS.S.ラージャマウリがどのようにこの壮大な作品を形作っていったのか、脚本、演出、撮影、音楽など、あらゆる工程が映像として収められています。
主演のN.T.ラーマ・ラオ・Jr.とラーム・チャランがいろんなシーンの説明箇所で「このシーンは大変だった」と毎回口を揃えて語っているのが印象的でした。簡単にあの映画はできるはずはなく、改めて納得させられました。
象徴的なシーンの裏にある膨大な努力
アクションやダンスシーンの裏側には、綿密なリハーサルと想像を絶するほどの体力的負担がありました。なかでも「ナートゥ・ナートゥ」の撮影風景は圧巻でした。振付の細かさと、何十回ものテイクを重ねる粘り強さに、プロフェッショナルの魂を感じました。
また、ラーマ・ラージュとビームの格闘や鞭打ちを描いたシーンでは、俳優ふたりの心の交流がシーン前後のメイキング映像に表れていて、胸が熱くなりました。
音楽家キーラヴァーニ アカデミー賞とカーペンターズ
この映画で最も印象的だったシーンのひとつが、音楽を担当したM.M.キーラヴァーニにまつわるエピソードです。
子供の頃からカーペンターズを聴いて育ったキーラヴァーニは、アカデミー賞授賞式のスピーチで、名曲『Top of the World』の替え歌を披露し、関係者への感謝の気持ちをユーモアたっぷりに表現しました。
すると後日、そのスピーチを見たカーペンター氏ご本人から、なんと『Top of the World』の替え歌による祝福のビデオメッセージが届いたのです。
憧れの存在からのまさかのサプライズに、キーラヴァーニは「この受賞で一番うれしかったのは、カーペンター氏が喜んでくれたこと」と、感極まり涙ぐみながら語っていました。
こうした心温まるエピソードを知ることができるのも、このドキュメンタリーの大きな魅力のひとつです。
贅沢な映画体験ができる109シネマズプレミアム新宿
今回は上映時間の都合がよかったことから、初めて109シネマズプレミアム新宿に行ってきました。
正直、最初はチケット代が4,500円と聞いて「ちょっと高いな」と思っていました。しかし、上映の1時間前から入場できる専用ラウンジでゆったりとくつろげ、ポップコーンやジュースも無料で提供されるので、喫茶店に行ってポップコーン&ジュースを通常の映画館で買ったと思えば、そこまで価格差はないのかなと感じました。
ホテルラウンジのような空間でで映画が始まる前から特別な時間を楽しめ、ゆったりとしたシートで映画を楽しめるので、1年に1度はこんな贅沢もありだな、と感じています。

総括:映画『RRR』への愛が深まる一本
『RRR』という映画がどのような情熱と努力で生み出されたのかを体感できる「RRR ビハインド&ビヨンド」は、ファンはもちろん、映画制作に興味がある人にとっても見逃せない作品です。魂を込めた仕事というものを見せられた気がしました。ぜひ皆さんも、この素晴らしいドキュメンタリーで『RRR』の旅をもう一度体験してみてください。